スポーツビジョンに必要な情報は目から入ってきます。
目は情報の入口ですので、鮮明な映像が入って来るのが必要不可欠です。
つまり綺麗な映像=良い正視視力ということです。
目から入った情報は、視覚中枢を経由し「動かす」という情報が手や足に伝わり色々な運動を行います。
この情報は脳内で正確に処理されても、手足の動きが視覚と共同運動しなければ俊敏な動作は出来ません。
視覚情報が瞬間的に伝達され、手足を正確に動かせる事が非常に大切であり、これが「俊敏性」となります。
では、視覚情報が脳内でどのように伝達されるのでしょう。
脳は非常にデリケートな臓器であり、精密な臓器でもあります。
この精密な臓器内を情報が瞬間的に伝達されます。
まず、
@目でボールを確認します。
A目からの情報は後頭部の「視覚野」へ行きます。
その後、
B「視覚野」から「側頭連合野」へ情報が行き、ボールだと認識します。
C「側頭連合野」から「頭頂連合野」へ情報が行き、ボールの位置を確認します。
D「頭頂連合野」から「運動連合野」へ情報が行き、ボールを取るという作業方法を構築します。
E「運動連合野」から「運動野」へ情報が行き、構築された方法で取るという動作を伝えます。
F「運動野」から「脊髄」へボールを取るという作業方法を伝えます。
G「脊髄」から「腕」に情報が行き、手でボールをつかむのです。
この@からGまでの手順を瞬間に情報処理し、手足へ伝達して手足を動かします。
いくら筋力が強くても、この伝達に要する時間が遅ければ俊敏な動きは不可能です。
一流選手は怪我をしない!
と言われていますが、一流選手ほどこの伝達経路が発達していますので、瞬間的に危険察知が出来、危険回避が可能なため怪我をしないと思われます。
いくら静止視力が良くても、この伝達に不具合が生じれば俊敏な動きが出来ません。
よって、スポーツビジョンに必要な要素の一つである、
「目と手足の共同運動」は非常に大切な要素です。
目と手足の共同運動はトレーニングで強化が可能です。

このトレーニングは「ビジュアル・トレーニング」といいますが、日本においてはまだまだ受け入れられていない分野でもあります。

最後に、スポーツビジョンはトレーニングによって強化が可能ですが、スポーツの種類によりトレーニング方法が少し違ってきます。
なのでトレーニング方法は記載しませんが、お金をかけず身近な物を利用する方法が良いでしょう。
最後まで読んでいただいた御礼として一つプレゼントします。
下記のページからダウンロードし、プリンターで印刷後、ご自身で組立てて下さい。
これは脳の錯覚を利用したものです。
正確には心理学の「逆遠近錯視」という錯覚です。
結構面白いですよ。

ダウンロード先
http://www.grand-illusions.com/images/articles/opticalillusions/dragon_illusion/dragon.pdf
You Tubeにあった動画です。
正確に組立てられれば動画のように動いて見えますが、動いて見えない場合は、
1 2〜3m離れて見てください。
2 片方の目を隠して見てください。
3 それでも見えない場合は折り方(頭部)を逆にして下さい。
注意:組立てて、後から見て下図のようになっていれば正確です。

両目で動いて見えなくても、片眼では動いて見えるはずです。
これは両眼視(両目で見る機能)が破綻したために起こる錯覚です。
なれてくると両目でも動いて見えます。

では挑戦して下さい
